「安全で迅速な避難」および「円滑な避難」を実現する避難経路の導出方法を開発

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下、都産技研)と電気通信大学は、都産技研の平成29年度に開始した共同研究で、一度の計算で複数の避難経路を同時に求める方法を開発しました。この方法は①得られた避難経路の優先度を定量的に比較でき、②経路毎に計算する従来法と比較して、東京の下町のように道路の数が多く、経路選択肢の多い地域でも短時間で避難経路を得られるという特徴があります。

 

 

◆背景◆

「安全で迅速な避難」および「円滑な避難」を実現する避難経路導出方法が求められている中、実際の避難路決定は地図アプリや地元の人の経験などに頼っているのが現状です。地図アプリによる最短経路は必ずしも避難経路に向いている安全な経路とは言えず、その経路が使えなかった場合に備えて複数の避難経路候補を示せる方法が求められています。また、経験的な知識のみでは定量性に欠けるため、定量的な比較をする方法も必要です。

 

◆開発手法◆

複数の避難経路を優先度付きで求める手法を開発しました。ネットワーク最適化手法の知見を持つ都産技研と地理情報をコンピューター上で扱うためのシステム(GIS)の知見を持つ電気通信大学との共同研究により、複数の避難経路を同時に求めること、経路同士の優先度を定量的に比較することが従来よりも短時間で可能となりました(別紙詳細資料参照)。

 

複数の避難場所に向かう経路を同時に導出避難経路同士の優先度を比較

◆役割分担◆

都産技研:避難経路導出と手法の評価

電気通信大学:GISを用いた道路データの抽出と加工

 

◆今後の展望◆

・浸水や周辺火災などによる道路の災害危険度を考慮した避難経路を導出できるような手法の改良

・アプリ化などにより、災害時に使用可能な社会実装